初心者がリノベーションやDIYにチャレンジしても大丈夫?編集部員のスガ(DIY初心者)がセルフリノベーションをやってみました。前・中・後編でその様子をレポートします。リノベガイドの記事も参考にしつつお楽しみください!

1.勢いで小さなビルを借りる

(左:外観は補強されたためきれい。 / 右:2Fは壁も床もないスケルトン状態。)

はじめまして、みんなでつくろう編集部員のスガです。私はDIY初心者で、小学生くらいの頃おじいちゃんに日曜大工を少し教えてもらった程度です。昨年リノベガイド記事を作成していて、セルフリノベーションやDIYにだんだん興味を持ち、やってみたいと思うようになりました。そんな中、市内の小さなビルがスケルトンの状態で安く賃貸(1棟貸しで6万円/月)で出ていて、勢いで借りることにしました。

神戸市熊内町にある3階建の小さなビル、以前はうつわ屋さんだったとのこと。このエリアは新神戸駅や春日野道駅からも徒歩圏内で、周りには昔ながらの個人商店が点在しています。ただかつての賑わいも今はなく、空き店舗、空き家も増えているエリアです。

(左:床もないので配管がむき出し。 右:簡単な図面を書きました。)

借りた建物は築年数もかなり古く、鉄骨造ではあるものの劣化が激しい状態でした。契約後、想像以上に状態が悪かったらしく、引き渡し前に最低限の補強はしてもらえました。ほぼスケルトンなので好きなように作れるとはいえ、予算も少ないし、ガス水道電気は自分ではできません。わからないことは建築関係の知人・友人にアドバイスをもらうことにしました。

まずは下見に。採寸して簡単な図面も作ってみました。図面を見ながら妄想を膨らませます。1Fは自転車置き場や、ガレージ、作業場のような使い方のイメージ。2、3Fは住居として作る方向に。鉄骨の天井はむき出しの方が雰囲気が出るし、塗装のみで済ませようと考えました。3Fの床もそのまま使う方向で壁だけやり直す事にしました。

2.まずはできることから

(ひたすらケレン作業で塗装が剥がれた部分をきれいに。気が遠くなる作業でした。)

まずは天井の鉄骨が錆びてひどい状態をなんとかしようと思いました。塗装するにもケレン作業でサビを落とす下準備が必要だったので、ひたすらゴシゴシと磨いていきます。天井プラス鉄骨の凹凸はなかなかの重労働。来る日も来る日も地道にゴシゴシ…とにかくボロボロなので終わりが見えない…。5〜6月の作業で、気候はDIYにはよかったのですが精神的にかなりキツイ作業になりました。

3.ガス漏れが見つかる

(ガス配管を専門業者にお願いしました。サクッと完了、早い!)

ケレン作業の毎日は精神的に辛すぎたので、気分転換も兼ねて違う部分も進めていきます。まずはガス配管。個人でガス給湯器を購入し、配管の引き直しを専門業者に依頼することにしました。業者さんに来てもらい、点検してもらったところガス漏れを発見!補修含め対応してもらい、引き直し完了。

4.PAINT IT WHITE

(スプレー缶での塗装にチャレンジ、左から1〜3回塗り。)

ケレン作業も終わり、いよいよ天井の塗装に入ります。特に天井の色にこだわりがなかったのと、迷ったら白!ということでひたすら白く塗っていきます。しかし鉄骨の天井は塗装作業がとにかく大変です。凹凸はもちろん錆びて剥がれている部分も多く、スムーズに作業ができません。そこでスプレー缶での塗装にチャレンジしてみました。作業は楽チンですが1回塗りではキレイに仕上がりません、結局3〜4回は重ね塗りをすることになりました。コスト面を考えると微妙かも、ということで塗りやすい場所はハケで塗装をしました。いろいろな手法が試せるのは楽しいので、本格的な吹き付けのスプレー塗装にもチャレンジしたいです。塗装作業は何より見た目がドンドン変わっていくので楽しい!

天井の塗装は7月あたりからのんびり始めたのですが、あまりの酷暑にDIY作業が休みがちになりました。これが後々、スケジュールを圧迫することになります。

5.砂壁の脅威

(砂壁は塗料を吸ってしまい、なかなかきれいにならない…。)

天井の塗装は細かい部分は除き一段落したので、次は2階の壁を塗装していきます。ここでの厄介者は砂壁でした。塗装方法を専門家に聞いたり、調べたりして、まず砂壁にシーラーを塗って固めたあとに塗装していきました。シーラーで固めた後でも、塗料がどんどん吸い取られます…さらに、シーラーが十分でない場所は乾燥してからボロボロと崩れてしまいました。体力と塗料をたっぷりと持っていかれた砂壁はなかなかの脅威。仕上がりも思っていたようにはいかず、初心者ならでは?の失敗だったように思います。コストはかけられないですがちょっと別の仕上げに変更しようかと考えています。

前編まとめ

(なんとかここまでできました!)

初めてのセルフリノベーション 。ネットで調べたり、リノベガイド読み直したり、専門家に相談したりしながら進めています。楽しい作業もあり、辛い作業もありますが建物にどんどん愛着が湧いてきました。あと、家の構造をちゃんと見ることができ、想像していたよりもシンプルなことを知ることができました。個人的な課題となったのは、仕事の合間や休日にしか作業ができないことです。賃貸物件のため、あまりのんびりとはできません。(2018年3月に契約をし、執筆時点で2019年になりました…。)次回は、床貼りや設備関係の作業に入っていきます。お楽しみに!